日焼け・日焼け痕

外からのケアだけじゃ不足かも?食べ物からも日焼け対策を図ろう

外からのケアだけじゃ不足かも?食べ物からも日焼け対策を図ろう

太陽による紫外線は、肌を黒くさせ、シミやシワの原因になることが知られています。そのため、日焼け止めクリームなどを使い、日常的に日焼け対策を行っている人も多いでしょう。しかし、日焼け対策は、スキンケアだけでは不十分の可能性があるのです。たとえば、一年中紫外線の強い沖縄では、健康な肌を育てるための野菜などを食べて美肌を保っている人が多いと聞きます。私たちも、健康な肌を育てる栄養素の多い食材を摂り入れて日焼け対策を万全にしていきましょう。ここでは、食べ物でサポートできる日焼け対策について詳しく紹介します。

日焼けは体の中からアプローチすることも大切

日焼け対策は、外側からのケアだけでなく、栄養素の高い食材をとって、体の中からも対策をとることが重要です。たとえば、身体の免疫が落ちているときに紫外線を浴びてしまうと、いつもより肌が赤くなったり、かゆくなったりして、ダメージを受けやすいこともあるでしょう。しっかりと栄養をとって身体の免疫力を上げておけば、いざ紫外線を浴びても、それほどのダメージは受けにくいかもしれません。そのためには、日頃からバランスのとれた食生活を意識する必要があります。
また、食べ物のなかには「日焼け対策に効果がある」とされる栄養素を豊富に含んでいるものもあります。たとえば、トマトに含まれるリコピンは、日光による耐性を上げる効果があるといわれています。意識してそういった食べ物をとることで、UV対策の効果がより高くなることが期待できるでしょう。また、新しい肌を生成するためのコラーゲンは、タンパク質を積極的に摂ることにより作られます。卵や肉、魚などをバランスよく摂取することで、それぞれに含まれたタンパク質を効率よくとることができ、美肌に欠かせないコラーゲンを生み出すことにもつながります。

日焼けをして肌にダメージを負っても、美肌へのサポートがある栄養素が足りていれば、肌のターンオーバーを促し、新しい肌を生み出すことができるでしょう。こうしたことから、海などの紫外線が強い場所に行く際には、あらかじめ抗酸化作用のあるビタミンや、美肌作用のあるタンパク質などを積極的にとっておくと良いでしょう。肌に良い栄養をしっかりと摂ることにより、日焼けによるダメージの軽減にもつながります。

ビタミンC&ビタミンEの抗酸化作用で日焼け対策!

紫外線対策に有効な食材は、ビタミンを多く含むものです。なかでも、ビタミンCとEは抗酸化作用があり、紫外線からの肌のダメージを軽減してくれます。まずは、ビタミンCを詳しく見ていきましょう。昔から肌への美容効果があるといわれているビタミンCは高い抗酸化作用があり、紫外線が原因で発生する活性酸素を抑える力があるといわれています。もともと、活性酸素は紫外線を浴びてしまった肌を守ろうとする働きがあります。しかし、メラニン色素を肌の内部に取り込む作用があるため、活性酸素はシミの原因を作ってしまうのです。
そこで、抗酸化作用のあるビタミンCを積極的に摂ることにより、メラニンの生成を抑え、シミを抑制する効果を期待できます。ビタミンCは、いちご、レモン、キウイ、アセロラをはじめとする果物のほか、トマト、ブロッコリー、パプリカなどの緑黄色野菜に多く含まれています。さらに、ビタミンCはビタミンEと一緒に摂ることで吸収力がアップします。ビタミンEはナッツ類やコーン油に多く含まれる栄養であり、食べることによって血行を良くする働きがあるともいわれています。そのため、冷え性の人が積極的にビタミンEを摂ることにより、冷えが改善されることもあるでしょう。また、ビタミンEも、Cと同じように高い抗酸化作用があります。両方のビタミンを摂取することにより、高い抗酸化作用によって美肌効果が高まり、活性酸素の働きを抑えてシミ予防にも期待ができるのです。

ビタミンAは皮膚を保護する働きが!

紫外線から肌を守る栄養素として、ビタミンAの存在も欠かせません。ビタミンAには、活性酸素の育成を抑える抗酸化作用があります。これにより、肌の老化を抑え、シミやそばかすの生成を抑制されることが期待できます。また、ビタミンAは、皮膚や粘膜の保護、コラーゲン生成の促進効果などを期待できます。積極的に摂ることにより、肌のツヤやハリを促し、シワやたるみの改善につなげることができるでしょう。
ビタミンAは、レバーやうなぎに豊富に含まれており、カボチャや人参、トマト、シソなどの緑黄色野菜にも多く含まれています。また、緑黄色野菜にはβ-カロテンが多く含まれていますが、体内に取り込まれたβ-カロテンは、必要に応じてビタミンAに変わるという性質があります。そのため、普段から緑黄色野菜を積極的にとっていれば、ビタミンAを積極的に摂取することにもなるでしょう。時間がないときは、緑黄色野菜の栄養が凝縮された野菜ジュースなどを飲むだけでも、ビタミンAを上手に摂取することができます。

リコピンでメラニン育成を抑える!

紫外線対策になる栄養素のひとつに「リコピン」があります。これはトマトに含まれる栄養として、知っているかもしれません。リコピンは、カロテノイドという色素栄養のひとつです。カロテノイドは、もともと抗酸化作用のある栄養としても有名ですが、なかでもリコピンは群を抜いて効果が高く、なんとビタミンEが持つ抗酸化作用の100倍もの作用があるといわれています。そのため、積極的にリコピンをとることにより、肌ツヤが良くなるといった老化防止や、活性酸素によるシミやそばかすの軽減にも期待ができます。
リコピンは、赤いトマトに多く含まれている栄養素です。太陽にあたり、成熟したトマトほどリコピンが凝縮されているため、夏には積極的に食べたい食材です。また、スイカ、ニンジンなどにもリコピンは豊富に含まれています。トマトが苦手な場合、これらの食材からリコピンをとると良いでしょう。そして、リコピンには紫外線によるダメージに有効な働きがあります。通常、紫外線を浴びた肌は、肌内部でメラニン色素が生成され、これが表面に浮き出ることにより、シミやそばかすの原因になります。しかし、紫外線ダメージを受けたマウスにリコピンを与えた実験によると、紫外線による赤みが軽減され、生成されるメラニンの量も減るなど、劇的な効果がありました。リコピンは数ある栄養素のなかでも、まるで日焼け止めに匹敵するような紫外線対策ができる栄養として、注目を集めています。

肌代謝をサポートするたんぱく質も重要

紫外線対策に有効な栄養素は、ビタミン類だけではありません。「タンパク質」も積極的に摂ることにより、肌の代謝を促し、美肌効果に期待ができるでしょう。紫外線を浴びると、肌の内部ではメラニンが生成されるほか、肌表面の皮膚では炎症や表皮のごわつきが発生してしまいます。このごわついた皮膚は、新しい皮膚が誕生して古い皮膚が剥がれ落ちることにより、美しい肌へと生まれ変わることができるでしょう。これが肌のターンオーバーといわれています。しかし、肌のターンオーバーを順調に行うには、肌の細胞を作るタンパク質が欠かせません。
タンパク質は、皮膚や筋肉、髪の毛などの組織を構成する大切な主成分です。また、ホルモンや免疫抗体のもとにもなります。そのため、タンパク質が不足してしまうと組織を形成するための栄養が足りず、肌荒れを起こしたり抜け毛が増えたりするなどのトラブルが生じてしまうおそれがあります。また、タンパク質はコラーゲンのもとになるともいわれており、美肌には欠かせない栄養です。肉類や魚類、大豆製品など、さまざまな種類のタンパク質があり、これらを偏らずに摂取することで、高い美容効果に期待ができます。紫外線を浴びてダメージを受けた肌をよみがえらせるためにも、バランスよくタンパク質を摂取していきましょう。