日焼け・日焼け痕

日焼けはシミにつながるの?シミを防ぐポイントとは

日焼けはシミにつながるの?シミを防ぐポイントとは

よく「日焼けはシミの原因になる」と言われていますが、その理由を知っていますか。実は、間違った知識でケアを続けているとシミを防ぐどころか、逆にシミの原因を作ってしまうことにもなります。そのため、日焼けによるシミを防ぐにはその原因を知って、正しい対策をとることが1番重要なのです。今回はシミのないきれいな肌を目指すために、日焼けの原因になる紫外線やシミになってしまうメカニズム、日焼け後でもなるべくシミを防ぐポイントなども紹介していきます。

日焼けの原因となる紫外線の種類とは?

太陽から降り注ぐ光には、目に見える可視光線と目に見えない不可視光線の2つがあり、紫外線は目に見えない不可視光線の一つです。紫外線は太陽光のわずか6%にしかなりませんが、その中でもUV-A・UV-B、UV-Cの3種類の波長があり肌や人体にダメージを与えています。
UV-A波は紫外線の中で最も波長が長く、雲やガラス窓などを通過してしまう紫外線です。肌の奥にある真皮層にまで届くので、コラーゲンなどがダメージを受けて肌の弾力低下やシワの原因となります。ピークは5〜6月頃と言われていますが、太陽光が弱い冬場や窓を閉め切った屋内でも通過して入り込んでしまうので、一年中注意しておきたい紫外線です。
UV-B波は、UV-A波よりは波長が短い紫外線で肌の真皮層には届きません。しかし、刺激が強いので肌の表面にダメージをあたえ、火傷のような肌の炎症や水ぶくれなど、まさに「日焼け」の状態を作るのが特徴です。メラニンを刺激してシミやそばかす、皮膚ガンの原因となると言われていて、特に降り注ぐ量が多い7〜8月の日焼け対策が重要になります。オゾン層や雲、ガラス窓によって遮断される性質があるので冬や屋内は影響が少ないですが、夏の外出時やレジャー時は特に注意しましょう。
UV-C派は、他の2つの紫外線より波長が短くとても強力で危険ですが、本来はオゾン層で遮断されて地表にはほとんど届かない紫外線です。しかし、オゾン層の破壊によってオゾンホールが年々広がっていることにより、人体の影響も心配され始めています。

日焼けでシミができる理由とは?

紫外線による日焼けでできるシミは、肌の中でできるメラニンの色素沈着が原因です。
紫外線を浴びると肌内部の細胞にダメージを与えるため、肌は自らを守るためにメラノサイトに命令を出して黒いメラニン色素をたくさん作らせます。生み出されたメラニン色素は、肌内部に侵入してきた紫外線を吸収して肌細胞をダメージから守ってくれます。そのため、一般的にメラニンは「美白を邪魔する悪者」というイメージが強いかもしれませんが、実は肌にとって重要な役割をしてくれている存在なのです。
生成されたメラニン色素は、通常は肌のターンオーバー(新陳代謝)によって他の古い細胞とともに28日周期で排出され、シミとして残らないケースがほとんど。しかし、強い紫外線を長時間浴びるなど過剰に肌へのダメージが加わるとメラニン色素も大量に生成されてしまうので、ターンオーバーによるメラニンの排出が間に合わずに肌に残ってしまうことがあるのです。これがシミの大きな原因。そのため、シミを予防するには長時間の外出を避けたり日焼け対策をきちんと行ったりして、肌へのダメージを防ぐことが一番大事になります。
しかし、わかっていても「日焼けをしてしまった」というケースもあると思います。そのような場合は、どうしたらシミにならないように予防できるのでしょうか。

日焼け後の生活習慣がカギとなる!

日焼け後にシミを予防する方法は、まず炎症を抑えて刺激を極力与えないようにしながらターンオーバーを整えることです。
日焼けによるシミの原因は紫外線の刺激であることは説明しましたが、他にも「肌を摩擦しすぎる」「刺激の強いスキンケア用品を使っている」など、外部刺激によってもメラニン色素が生成されます。そのため、「アルコールを含む刺激の強い化粧水」や炎症を起こしている最中のケアは避けたほうが無難です。特に、日焼けによる炎症が出ている場合、3日ほどは角質ケアをせずに患部を冷やしたり水分補給するなどして、炎症を抑えることに集中しましょう。
また、炎症があるうちは血行を促進すると炎症をひどくしてしまうケースがあります。湯船に肩まで浸かったりアルコールを摂取したりすると血行が促進されるため、炎症が治らないうちはシャワーのみにしたりアルコール摂取を避けたりするなどして気をつけます。
炎症が治ったら、肌質に合った美白化粧品を使用してケアを開始しても大丈夫です。その際も肌への刺激を極力避けましょう。特に、顔は皮膚細胞が薄い部分なので注意が必要です。
そして、日焼け後のケアは、肌にたっぷりと水分補給を行なって保湿をすることがポイントです。特に、背中など普段衣服に覆われている部分は衣服が摩擦の原因となるので、保湿をしっかりして刺激から守りましょう。
ちなみに、ストレスや普段の生活習慣の乱れは老若男女関係なくホルモンバランスの乱れにつながり、メラニンの過剰分泌やなかなか排出されない原因にもなるので、次に説明する内容もチェックしてみてください。

十分な睡眠と肌に良い食事で体の中から整えよう!

できてしまったメラニンを早く排出するには、ターンオーバーを整えることと肌の材料となる栄養をしっかりと摂取することが大切です。
ターンオーバーが乱れて遅れると、メラニンをうまく排出できずに肌に取り残されてしまうため、色素沈着を起こしやすくなります。ですが、「シミの原因を早く消すために」とターンオーバーを通常より早めるのも実は違います。ターンオーバーが通常より早まると確かにできてしまったメラニンが早く排出されるかもしれませんが、その分、新しくできる細胞もうまく育ちきることができません。育ちきれなかった細胞はバリア機能が未熟なままで、肌を上手く守れなくなってしまうのです。ターンオーバーは早すぎても遅すぎてもよくありません。
ターンオーバーを整える要素としてとても大切なのが良質な睡眠です。人間は、午後10時〜午前2時ごろまでの間に成長ホルモンが一番多く分泌されてターンオーバーが活発になるので、そのゴールデンタイムにしっかりと熟睡していることがポイントになります。また、もしその時間帯が難しくても、寝始めてから3時間ほど熟睡することでターンオーバーが整えられるので、寝つきが良くなるように工夫しましょう。
さらに、美肌の元は質の良い細胞。質の良い細胞をつくるには健康的な食生活がとても大切です。美容に良いとされる4大ビタミン類を意識して摂取すると、質の良い肌作りに役立ちます。肌の生まれ変わりは28日ほどかかるので、一時的でなく継続して良い生活習慣を続けましょう。