肌の美白を実現するためには、シミが大敵だといえます。美容にとってシミ対策は必須ですが、やみくもにスキンケアをしてもシミはなくなりません。シミにはさまざまな種類があり、スキンケアの方法も変わってくるからです。また、原因を解消しなければシミは再発してしまうでしょう。まずはシミの種類と原因を知ることが大切です。この記事では、シミの種類を紹介したうえで、それぞれに効果的な美白成分と美白化粧品の使い方について説明していきます。
目次
あなたのシミはどのタイプ?シミの種類をチェックしよう!
肌のシミといっても種類がさまざまであり、違った特徴を持っています。たとえば、老人性色素班は、シミの中でも特に多い種類です。中高年に現れやすいシミですが、若者で悩まされている人も少なくありません。褐色のシミが現れたと思ったら、高確率で老人性色素班でしょう。老人性色素班は肌が日光にさらされることで出現するシミです。比較的くっきりとしているので目立ちやすい一方、発見しやすいタイプともいえます。
次に、肝斑は女性ならではのシミです。30代以上になると、両頬骨上にできる褐色斑を肝斑と呼びます。両頬で左右対称の位置にできる、境界が明瞭など、非常に特徴的なので発見には手間がかかりません。ホルモンバランスの乱れが主な原因と考えられていますが、詳しくはまだ研究中です。日光にさらすことで、褐色が濃くなる性質を持っています。
後天性真皮メラノサイトーシスは、両側性大田母斑様色素斑とも呼ばれているシミです。色素病変の一種であり、成人してから現れるのが特徴です。頬にできるのでソバカスと間違われやすいものの、さらにサイズが大きく、形や色もさまざまです。いわゆる「シミ」として扱われている現象の実態は、後天性真皮メラノサイトーシスであることが珍しくありません。
そのほか、顔のニキビなどをつぶした後にできる炎症後色素沈着、幼い頃に現れて年齢とともに濃くなっていくソバカスなどもシミの仲間に含まれます。
シミはどうやってできる?気になるシミの原因は?
適切なスキンケアをおこなうには、シミの原因を考えなければいけません。シミにはいろいろな種類があり、原因も異なります。中には、日常生活を見直し、正しい方法でスキンケアをほどこせば予防できる種類もあります。たとえば、「日光」によるシミは比較的対策が容易だといえるでしょう。日光に長時間あたっていると新陳代謝が停滞し、シミが生まれます。そのため、UVカットをしたり、外出を控えたりするとシミは避けられます。
喫煙もまた、シミを生み出す生活習慣です。喫煙は肌の表面のツヤを弱めてしまうので、美白を目指すならほどほどにしましょう。ホルモンバランスが乱れているときも新陳代謝が悪くなるのでシミが大量発生しがちです。睡眠不足を解消し、規則正しい生活リズムを整えることでホルモンバランスは正常化していきます。ちなみに、ストレスもホルモンバランスに悪影響を与えるので、1日のうちに気晴らしの時間を作り、翌日にストレスを持ち越さないようにします。
肌への刺激も極力与えないようにしましょう。自己処理で体毛を剃っている人は、肌にダメージを与えてシミを作る恐れがあります。カミソリではなく電動シェーバーを使うなど、なるべく肌への影響が少ない道具を選びましょう。
そして、シミ対策の成分、逆にシミを生み出す成分も理解しておくことをおすすめします。シミの成分を分解するには鉄分が必要なので、豊富に含まれているレバーなどの食材は積極的に摂りましょう。そして、シミを生み出すのは活性酸素です。活性酸素を放出するには適度な運動や睡眠も大切ですが、サプリメントに頼るのも効率的です。
シミのケアに取り入れたい美白成分とは?
スキンケアでは、シミに効果があるとされる美白成分を効果的に取り入れましょう。代表的なものはまず、ハイドロキノンです。ハイドロキノンはシミの原料となるメラニンに作用し、減少させるとされています。そのハイドロキノンと併用することで、美白成分として強くなるのがトレチノインです。トレチノインはビタミンAの誘導体として知られており、誰もが体内で生成しています。そのため、スキンケア用品などで摂取してもアレルギー反応が出る可能性は低く、比較的安全な成分として人気を集めています。
アルブチンも無視できない美白成分です。メラニン生成に関係するチラシナーゼに作用し、合成を食い止めます。梨などの植物に含まれている天然性成分なので、肌にも優しいといえます。L-システインもメラニンを減少させるために役立つでしょう。ただし、過剰摂取によって活性酸素を生み出すリスクがあるので、相性を見極めて摂取する必要があります。
トラネキサム酸は止血剤としての知名度が高くなっていますが、美白成分としての力も持っています。飲み薬に含まれており、肝斑の対策としてぴったりです。そして、美白を生み出すビタミンC誘導体も押さえておきたい成分です。ビタミンC誘導体はスキンケア用品や洗顔アイテムにおいて需要の高い成分なので、手に入れやすいというメリットがあります。
もっと知りたい!美白化粧品の効果的な使い方
美白化粧品の効果的な使い方として、たとえば「炎症」が起きたときにはインターバルを置くようにしましょう。ハイドロキノンなどの美白成分は肌への刺激が強く、炎症を起こす可能性もあります。そんなとき、美白化粧品を使い続けると炎症が悪化してしまいかねません。そもそも美白化粧品は、3週間ほどのサイクルで使用するのが鉄則です。もしも美白化粧品によって炎症が起こったら、一度使用を止めて様子を見ましょう。
美白化粧品を使用する際は、保湿ケアも同時に行うのがコツです。美白化粧品を使うと往々にして肌が乾燥し、バリア機能が弱まってしまいます。すると、紫外線の影響を露骨に受けて、シミができやすくなってしまうこともありえます。乾燥肌を防ぐためには美白化粧品と一緒に保湿グッズも用意しましょう。そして、美白化粧品の効果が最大限に発揮されるよう工夫します。
美白化粧品を乳液の前に使うのも大切です。乳液は肌を保護するためのグッズなので、その上から化粧品を使ってもあまり成分は浸透しません。美白化粧品を使ってから乳液で蓋をするのが、美白スキンケアの基本です。そして、箇所によっては「重ねづけ」をしてもかまいません。むしろ、シミの目立つ部分には積極的に重ねづけをしましょう。ただし、過剰に使い続けると肌荒れの原因になることもあります。重ねづけは原則として2回、多くても3回にとどめておきましょう。