マリンプラセンタ 美白

マリンプラセンタの魅力は?馬や豚・羊由来との違いを知ろう

マリンプラセンタの魅力は?馬や豚・羊由来との違いを知ろう

美肌成分として知られるプラセンタには、いくつかの種類があります。一般的にプラセンタといえば、午や豚、羊に由来するものを指すことが多いのですが、「マリンプラセンタ」と呼ばれる魚由来のプラセンタも注目を集めるようになりました。同じプラセンタでも、原料によってその特徴は異なっています。マリンプラセンタは動物由来のプラセンタとはどのように違うのか紹介します。

魚類に胎盤はないのにプラセンタ?

プラセンタ(placenta)は、直訳すると「胎盤」という意味です。サプリメントや化粧品などに使用される「プラセンタ」は、一般的には、胎盤から抽出されたものです。赤ちゃんのへその緒は胎盤につながっています。胎盤は子宮の中にあって、お母さんから赤ちゃんに栄養を与えるという重要な役割をもっているのです。最初はとても小さな赤ちゃんを大きく育てていく胎盤には、赤ちゃんが成長するために必要な栄養素と、細胞分裂を促進させる成長因子が含まれています。そのため、プラセンタを使えば肌がすこやかになることが確認されていて、美容に関心をもつ人々の関心を集めています。
マリンプラセンタとは「海洋性のプラセンタ」で、魚に由来すると説明すれば、不思議に感じる人がいるかもしれません。本来、胎盤をもっているのは、胎内で赤ちゃんを育てている哺乳類だけで、魚類には胎盤はないはずということです。海にいるクジラやイルカは哺乳類ですから胎盤をもっていますが、動物保護の観点から考えるとプラセンタの原料として利用するのは困難でしょう。では、マリンプラセンタはいったい何から作られるのでしょうか。
実は、マリンプラセンタは、胎盤ではなく、魚の「卵巣膜」という部分から取り出されているのです。卵巣膜とは、タラコや鮭の筋子を思いだせばわかりますが、たくさんの小さな卵のツブツブを守るように包んでいる外側の薄い膜のことです。魚が一度に産む卵は数が多いことで知られています。そのような多数の卵を守り育てる魚の卵巣膜は、動物の胎盤と同じような機能を持ち、胎盤と同様に栄養が豊富に含まれているのです。厳密にいえば、卵巣膜は胎盤(プラセンタ)ではありませんが、そこから取り出されたものは動物性のプラセンタと同じような成分を含んでいるのでプラセンタと呼ばれています。

マリンプラセンタは何がいい?

マリンプラセンタには動物の胎盤にみられるような成長因子は含まれていませんが、栄養成分が豊富で、健康維持や美肌のために効果が期待できるといわれます。たとえば、アミノ酸は動物性のプラセンタよりも多く含まれています。特に、人間の体内で合成できない必須アミノ酸が全部備わっている点は、マリンプランセンタの特徴です。
ヒアルロン酸、コラーゲンなど、肌のハリや潤いを保つ成分も豊富です。また、動物性のプラセンタには含まれていないエラスチンが含まれていることも大きな魅力です。エラスチンには、コラーゲンをつなぎ止めて支える働きがあります。人間の皮膚(真皮)では、主成分のコラーゲンを部分的にエラスチンがつなぎ、その隙間をヒアルロン酸が埋めるようにして肌の弾力を保っています。ですから、これらの成分が多いマリンプラセンタには肌を整え、ハリを与える効果が期待できるのです。エラスチンもコラーゲンも加齢によって減少していく成分ですから、加齢による肌の衰えを気にしている人は積極的に補うことが望ましいといえます。
動物由来のプラセンタと比べると感染症の病原菌に汚染されている心配が少なく安全性が高い点も、マリンプラセンタの優れたところです。さらに、ほかのプラセンタよりも分子が小さく吸収されやすいので、効果が早く発揮されます。精製度が高くプラセンタに特有のニオイが少ないというメリットもあります。ニオイがいやでプラセンタを使用するのに抵抗があった人にも、マリンプラセンタが向いているでしょう。

マリンプラセンタに使われるのは何の卵巣膜?

マリンプラセンタを製造するために使用される卵巣膜は、鮭から取り出されたものです。タラの卵はタラコとして卵巣膜に包まれたまま使用されますが、鮭の場合は、筋子からイクラに加工する際には卵巣膜をはがします。そのため、鮭の卵巣膜は採取しやく、マリンプラセンタの原料として利用しやすいのです。国内では、産卵のために川に戻ってきた鮭を、遡上するまえの栄養が豊かなうちに捕まえて卵巣膜を採取しています。鮭は生まれた川から外海に出て行き、遠洋を回遊して大きくなり川に帰ってきますから、沿岸部で育つ魚よりは海洋汚染による重金属などの心配が少ないという利点もあります。

マリンプラセンタの欠点は?

栄養成分が豊富で安全なマリンプラセンタにも欠点があります。それは、哺乳類の胎盤から作られるプラセンタではないため、動物由来のプラセンタに含まれる「成長因子」が含まれていないことです。成長因子は細胞分裂を助ける働きのある物質で、細胞の新陳代謝を促進します。そのため、肌のターンオーバーが促されて、内側から美しく健康な肌になる効果が期待できます。成長因子は、これがあるのでプラセンタを利用したいという人もいるくらいに重要な成分です。この成長因子を利用したいのであれば、動物由来のプラセンタを使うべきだということになります。しかし、エラスチンを含んでいるマリンプラセンタも捨てがたい魅力があります。この問題を解決するには、どうすれはよいのでしょうか。

動物由来の成分を配合すればデメリットが解消

成長因子を含んでいないというマリンプラセンタの欠点を補うためには、動物由来のプラセンタと組み合わせる方法があります。マリンプラセンタと馬や豚から抽出されたプラセンタを一緒に使えば、双方のよい点をうまくミックスして利用できるのです。これによって、動物由来のプラセンタに含まれる成長因子などの成分を活用しながら、マリンプラセンタに含まれるエラスチンなどの成分も利用することが可能になります。

安全な組み合わせのプラセンタ製品を選ぼう

マリンプラセンタは安全性が高いことも大きな特徴ですから、哺乳類の胎盤由来のプラセンタと合わせて使用する場合は、組み合わせたときの安全性にも気を配っておくべきでしょう。そのためには、最初からひとつの製品として複数のプラセンタが配合されているものを利用するという方法もあります。馬由来のプラセンタ、豚由来のプラセンタ、国産の鮭の卵巣膜から抽出したプラセンタという合計3種類の高濃度のプラセンタが最初から配合された製品であれば、別々の商品を組み合わせたら変質するかもしれないなどの心配をせずに使用できます。しかも、複数の商品を使う手間が不要で大変に手軽です。

マリンプラセンタの魅力を活かそう

マリンプラセンタの原料である鮭の卵巣膜には、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどの美肌成分やアミノ酸などの栄養が豊富に含まれています。美肌成分が肌によいのはもちろんですが、アミノ酸は肌をつくるタンパク質の材料になりますから、マリンプラセンタを利用していくことで、肌の調子を整える効果が期待できるでしょう。そのほか、マリンプラセンタには安全だというメリットもあります。
マリンプラセンタには含まれていない成分は、動物由来のプラセンタが配合されているので補うことが可能です。両方が含まれた製品であれば、組み合わせのミスマッチを気にせず安心して使用できます。肌の衰えが気になるからマリンプラセンタを使おう、肌のターンオーバーを促進したいから動物由来のプラセンタにしよう、いや、両方を同時に利用できる製品にしようなどと、自分に合った製品や方法を選んで、日常の生活にマリンプラセンタを上手に取り入れましょう。