ツヤやハリがある美しい肌を手に入れたいというのは誰しもの願いでしょう。美肌を手に入れ、肌をよい状態でキープするためにはコツがあります。ただむやみに毎日、自分の肌に合っているかどうかも分からないスキンケアをしたり、高級なスキンケアグッズをたくさん使用したりすれば効果が出るというわけではありません。そこで、この記事では美肌対策のポイントとなる方法を紹介します。
目次
美肌とはどういう肌のこと?
そもそも「美肌」とはどのような肌状態をいうのか、きちんと押さえておきましょう。美肌の条件となる3大要素といわれているのが、「肌の水分量」「透明感」「弾力」です。まず、必要な水分量が十分に保たれていないと肌がかさつき、うるおいを感じられません。乾燥状態が悪化すれば粉をふいたり、かゆみを感じたりすることもあります。また、乾燥すると、肌に残った水分をさらに蒸発させないように肌を保護する役割を持った皮脂を過剰に分泌し、肌トラブルの原因となる場合もあるのです。反対に、水分量が十分あると、キメが細かで見た目もつややかな肌となります。さらに、手で触ったときにしっとりとしてやわらかみを感じさせるのも、十分に水分を含んだ肌の特徴です。
また、透明感のある肌とは、血行がよく、肌の色に明るさを感じさせる状態のことです。肌のトーンに大きな影響を与えるメラニンの代謝がよく、くすみがないため美しく見えます。手で触ってみてもごわつきがなく滑らかに感じられる肌質です。そして、弾力とは、手で軽く押しても、それを跳ね返すような力を感じさせるハリのある肌状態のことをいいます。肌の内側に十分なコラーゲンが含まれていることで、表面だけではなく、内部も良好な状態にあります。弾力のある肌はしわやたるみが見られにくいことも特徴的です。
対策1.まずは紫外線を防ごう
美肌の大敵といわれている紫外線への対策をしっかりとっておくことは美しい肌を保つために欠かせないポイントです。ただし、紫外線と一言でいっても波長の長さによってUV-A(A波)、UV-B(B波)、UV-C(C波)と3つの種類があります。UV-Cはオゾン層などによって防がれ地上に届かないため、特にケアする必要はありません。しかし、UV-AとUV-Bは日常生活のなかで防いでおくことが必要です。
まず、UV-Aは波長が長いため肌の奥まで浸透しやすく、シミのほかにしわやたるみの原因にもなります。「生活紫外線」とも呼ばれていて、日常の生活にとても身近な存在の紫外線です。窓ガラスや雲なども通り抜けてしまうため、屋内や曇りの日でも対策が必要となります。紫外線というと日差しが強い屋外で浴びるイメージを持っている人も多いかと思いますが、夏場の炎天下以外でもしっかりと対策をとっておくことが必要です。一方、UV-Bは「レジャー紫外線」とも呼ばれ、屋外で強い日差しを浴びると影響を受けやすい紫外線のことです。シミやしわのほか日焼けの原因にもなるもので、浴びる量が多いと肌に赤い炎症ができるサンバーンを引き起こすこともあるため注意が必要です。
これらの紫外線の対策として有効的なのが日焼け止めです。ただし、効果的な日焼け止めを選ぶためには、どちらの紫外線への対策をしたいかを考慮しなければいけません。日焼け止めにはPAとSPFの2つの表示があります。A波を防ぎたいならPAに、B波を防ぎたいならSPFに注目し、後に続く数字や+(プラス)の数をチェックするとよいでしょう。数値が高く、+が多いほど効果が高いことを表します。ただし、効果が高いほど肌への負担も大きくなりがちです。このため、数字が大きかったり+が多かったりすれば安心と考え、むやみに強い効果のある日焼け止めを使用することは避けたほうがよいでしょう。どちらの紫外線を防ぎたいかという目的と、屋内や屋外、リゾート地など使用するシチュエーションに合わせて適した日焼け止めを選び、効果的に塗ることが大切です。
対策2.乾燥対策は水分プラス油分
化粧水をたっぷりと使って水分を補うことにより、肌の潤いを保つ対策をとっているという人もいることでしょう。しかし、なかには十分な水分を補給しているにもかかわらず、乾燥してしまうケースもあります。潤い肌を維持するためには水分補給は大切なケアですが、ただ水分を与えるだけでは、さらに乾燥を進めてしまうことにもなりかねません。空気は、乾燥すると水分バランスが安定した状態になるように、周囲から水分を奪います。肌にたっぷりと水分を与えても、与えたそばから空気に水分を奪われてしまうこともあるのです。せっかく補った水分を空気に奪われてしまうと、肌はカサカサの乾燥状態となります。乾燥を防ぐためには、水分を肌にプラスするだけではなく、補った水分を油分でカバーしておくことが重要です。化粧水をつけた後は必ずクリームなどを薄くのばして肌にのせ、肌の表面をしっかりと覆っておくようにすることが大切です。
対策3.バランスのよい食事で美肌を作る
食生活を見直して、体の内側からも美肌に向けた対策をとるとよいでしょう。特に、美肌に効果的とされているのがタンパク質や鉄、ビタミン類です。タンパク質は細胞の主成分で、肌を構成する大切な栄養素となっています。不足すると新陳代謝がスムーズにいかなくなり、肌の老化や肌荒れのリスクが高まります。また、ミネラルの一種である鉄は赤血球を作る際だけではなく、粘膜やコラーゲンを作るときにも使われる栄養素です。十分な鉄がないと血行不良となり、くすみも出やすくなります。
さらに、ビタミンEには抗酸化作用が、ビタミンB2には皮膚の再生を助ける役割があります。コラーゲンの生成を助ける働きを持ったビタミンCや粘膜を保護する役割を持つビタミンAもビタミン類のひとつです。このように、美しい肌作りにはさまざまな栄養素が欠かせません。このため、普段からバランスを考慮して食事を摂るように心がけることが美肌への道につながります。
対策4.長く寝るよりも質のよい眠りを
睡眠不足はさまざまな肌トラブルを引き起こす原因です。正しく睡眠をとることは美肌対策では必須となります。ただし、正しい睡眠とは睡眠時間を長くとることではありません。質のよい睡眠をしっかりととることです。質のよい睡眠をとるためには、成長ホルモンの分泌が盛んになる時間帯に睡眠時間を確保することが大切となります。成長ホルモンの分泌が増える時間帯とは入眠後3時間です。
また、眠りにつきやすいような環境を作ることも眠りの質を上げる対策です。起床時に優位に働く交感神経の働きを沈め、副交感神経の働きを優位にすると眠りにつきやすくなります。パソコンやスマートフォンなどを楽しんだ後、目がさえて眠れなくなってしまった経験を持つ人もいることでしょう。これは、パソコンなどの画面からの光の刺激により交感神経と副交感神経のバランスが崩されているからです。睡眠の質を上げるためには、寝る直前にパソコンやスマートフォンの画面を見ることは避けたほうがよいでしょう。
対策5.美肌作りの基礎は正しい洗顔
くすみや毛穴の詰まりなどがない、適度なハリと透明感を持った肌を手に入れるためには、正しく洗顔することが欠かせません。正しい洗顔では、まず、ぬるま湯で皮脂や汚れなどを先に洗い流し、しっかりと泡立てた洗顔料を肌にのせたら、こすらずに優しく泡を転がすようにして洗います。最後にぬるま湯ですすぎ残しのないようにきれいに洗い流し、柔らかいタオルを肌に押し当てるようにして水分を拭き取りましょう。クレンジング後は、優しく化粧水をのせ、クリームなどの油分を塗って補った水分が逃げないようにしっかりと保護しておきます。ポイントは、ぬるま湯を使用し、手やタオルを肌にこすりつけないようにして肌への刺激を避けることと、洗顔後すぐに保湿ケアをおこなうなどして乾燥を防ぐことです。また、洗う際にはぬるま湯でしっかりと汚れを取り除くことは基本かつ重要なポイントとなります。
5つの対策はすべて欠かせないもの
この記事では美肌を目指すために押さえておきたい対策として、5つの方法を紹介しました。紹介した方法は、どれも美しい肌を保つために大切なことばかりです。どれかひとつを実践するのではなく、5つのポイントすべてをきちんと押さえて生活のなかに取り入れることで、潤いのある美肌を目指しましょう。